これほど国辱的な格好があるだろうか。
社交的場面で着用する服装にスポーツタイプの靴下が組合せとして良いか悪いかぐらいは判断できそうなものである。

先日、私の会社が低い粗利益でも経営が正常で成長しているという理由で織物工業の方々に講演することに成ったのですがその時対応に出てこられた地域の世話役で経営コンサルタントの先生がなんとスーツに白いスポーツソックスでありました。

私は話をする前に大変なショックを受け、まだまだ日本はこんな程度なのか。
国際社会で闘う日本人を夢見て(当然、欧米諸国のビジネスマンに負けないワードローブを身にまとい)シャツ屋を始め、せめてシャツだけでもとお願いだから良いシャツを着て欲しい・・・。
私の夢は未だ遠くにあるのだ。講演の気が萎えてしまったものです。

白い靴下はスポーツの時にだけにして欲しいのです。
VAN JACKETが全盛の頃ライン入りの白いソックスを売りました。
これはショートパンツまたはコットンパンツにライン入りの白い靴下、トップスにはマドラスのジャケットやヨットパーカーなどの躍動的なリゾートや若者のタウンウェアとして提案されたものです。

その後全国にあるVAN SHOPはこのライン入りのソックスを3足1000円で売り始めました。
ですからVANイコールおしゃれと思った人達はスーツにもこのライン入りソックスを穿き始めたのではないでしょうか?
VAN JACKETの思いもよらない失策でありました。

先日カフリンクスの仕入先である英国人のマネージャーが来日されスーツに白い靴下を見た時の驚きは私の比ではなかったようで
東京は世界でも先進の都市で・・・。
奥様や友人が注意しないのですか・・・。

英国でもイタリアでも勿論アメリカでも男性同士が今日の服装を批評しあいます。
今日のシャツ素敵な色だね。
君の靴、服装によく合ってグッドだね。どこで購入したの?
そのネクタイ少々場違いだね・・・等などなのです。

私たち日本人男性は業界の人でない限り人の服装にコメントすることはまったくありません。
だから若さを失うにつれて男は服装に何の意識を払わなくなります。
これではモテるオヤジには成れません。

こうなったら女性の方々にお願いして男性の改造を考えなければならないのかな・・。
でも女性には本当に闘う戦闘服としての男のスーツ、シャツ、タイ、シューズの着こなしが判るはずもないのです。