Maker's shirt 鎌倉

貞末良雄のファッションコラム

一本の電話


鎌倉シャツを立ち上げ、店を開店した。
工場と店があればよい、その他の機能は購入されるお客様には、関係のない費用である。
中間マージンを省き それをお客様に還元すれば、お客様は喜んでくださるに違いない。
お客様が価値ある品質で、しかもこんなにお買い得な価格、驚いて顎が外れるくらいの、驚愕の商品、それが実現できれば、起業は間違いなく成功する。

家に籠って仕様書を作成し、設計図・パターンをその道の匠にお願いする。
鎌倉の家からではとても時間的な制約が多い。
都内に事務所を借りることにした。
しかし、この費用は製品の原価に反映してはお客様の利益に反する。
事務所費用を長年培ったアパレルの世界の経験を生かして、コンサルタントとして稼ぎ出そう。
サダマーチャンダイジングの誕生である。

事務所の半分は加茂市にある有名なニッターさんの東京事務所としてお願いして、費用を半分に節約することが出来た。
20坪の事務所にデスク一個、電話一本である。
出来る限りの知人友人関係会社に開業を知らせた。
毎日電話を待つ日が続いた。
しかし、待てど暮らせど電話はかからなかった。
こんなに電話を待った事は、経験がなかった。こんなに電話ってかかってこないものか。
自分の今までのキャリアは何だったのだろうか?

自信を喪失する10日を過ぎたころ、一本の電話が鳴り響いた。
電話に飛びつき、出た言葉は、ただ「有難うございます。」、本当に有り難かったのです。
救われたのです。感謝、感謝でした。
鎌倉シャツは此の大切さ、感謝の気持を、いつまでも忘れない。
こんな意味を込めて、社員は電話コールを2度まで待たせない、有難う電話を続けている。

友人の一人が、大学の講義で、サービスの第一歩は電話で始まる。
その会社の良し悪しは、その会社の電話対応であると講義している。
世界最高の電話対応は、鎌倉シャツであると。
生徒に「試しに電話してみなさい」、この会社は必ず2度以上のコールはさせないと。

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メーカーズシャツ鎌倉株式会社
取締役会長 貞末 良雄

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