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多くのこだわりを詰め込んだアイロン台。
ポーリッシュ ラク速ッ!アルミコートアイロン台
鎌倉シャツ直営店舗への導入が決まりました。
導入の理由や開発の経緯、商品へのこだわり、
アイロン掛けに強いこだわりを持つ男達が本音で語り合います。
メーカーズシャツ鎌倉
株式会社
ディスプレイヤー
林 邦生
天馬株式会社 開発部
プロダクトデザイン課
係長
中島 秀介
天馬株式会社
ハウスウエア営業部
次長
大前 晶

林:今回、鎌倉シャツ全店舗での採用を決めたのは、作業時間短縮と仕上げレベルのアップが可能であったからなのですが、実はタイミングが良かったという事も大きなポイントです。と言うのも2017年から販売を開始しているドレスシャツ「マンハッタンモデル」は、パターンのこだわりや工夫で、“より良い見た目”や“より良い着心地”を実現したシャツです。
しかしシャツというのは人体に合わせて作れば作るほど立体的になりフィット感が良くなる反面、アイロン掛けが難しくなるのです。まさにマンハッタンモデルにも同じことが言えます。

中島:先日、池袋店で鎌倉シャツを新たに購入したのですが、いくつか試着した中でフィット感が最も良いシャツが、たまたまマンハッタンモデルだったんですよ。

林:ありがとうございます。
そんなシャツリニューアルのタイミングで、『ポーリッシュ アイロン台』をお持ちいただいて試用することになり、マンハッタンモデルをアイロン掛けしてみました。するとアイロン台側面のくびれにシャツがピッタリはまりました。
これは「マンハッタンモデルのために開発されたのか?!」と思ったほどです!
色々試してみましたが、結果、非常に掛けやすかったので店舗に導入して作業効率を上げたいと思いました。
その後、希望店舗に導入しようということに決まり、全体会議でアイロン台の説明を行いました。
すると店舗への導入はもちろん、個人的に欲しいというスタッフが多く、まとめての購入となりました。

中島:店舗でアイロン台はどのように使うのですか?

林:主に店内ディスプレイとしてシャツをハンガーに掛けて飾る際に美しく見せるため、折りジワを取ったり丸みを出すために使います。

マンハッタンモデル
細く、美しく、着心地も良いシャツを目指して世界的なパタンナーである柴山登光氏協力のもと設計されたシャツ。2017年1月より販売している。
購入はこちら>
ポーリッシュ ラク速ッ!アルミコートアイロン台  スタンド式
購入はこちら>
ポーリッシュ ラク速ッ!アルミコートアイロン台 座式
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林:こちらのアイロン台をつかってまず感じるのは“大きい”ということ。
なるべく衣類の位置を動かさずに掛けることができるのはとても重要だと思います。

中島:開発に当たりあらためてアイロン掛けをしてみると、シャツをセットすることに時間が掛かることに気付きました。
そこで“時短”をキーワードに開発を進めることにしたんです。

大前:当時はトルソー型のアイロン台がありましたが、熟練した技術が必要で中々難しい。
立体的なものを立体的に掛けるという事に特化しているように思います。

中島:その後 “身頃を4回で掛ける”ということを目標に設定しました。
週に一、二回アイロンを掛けるか掛けないかというような方でもスピーディーにこなせる回数。
“身頃4回”という目標からおのずとアイロン台のサイズが決まっていきました。
ダンボールで型をいくつか作り、適切なサイズを割り出していきました。

林:仕上げ馬の作りも面白い発想ですね。
そもそもシャツでアイロンを掛けづらいのは剣ボロ周辺や肩周りです。
今まで私はミトン型のものを使って掛けていましたが、大きめのものだと袖を通らず苦労しました。
鎌倉シャツのアイロン掛けでは袖を丸くふっくら仕上げるのですが、袖を普通に掛けるとペッタリとして潰れてしまいます。
そこで、仕上げ馬を使うことでふっくらと畳みジワも無く仕上げることができます。

中島:初期段階では仕上げ馬を搭載することは考えていなかったのですが、自分達で何度もアイロン掛けを試すうちに、やはり仕上げ馬は必要という結論に至りました。

大前:しかし一般的なアイロン台の仕上げ馬は収納が出来ずスマートではありませんでした。

林:どこかから持ってきてつける。というスタイルが多いですね。

中島:我々は収納メーカーなので、収納できるということには、特にこだわり、仕上げ馬の収納方法に関してはかなりの数の試作を作ったんですよ。

林:仕上げ馬の支柱を畳むとアイロン台にセットできるというのは面白いアイデアですよね。

中島:これは本当に最後の最後に出た案でした。

林:細かいところにも本当にこだわっていますね。
アイロン台にセットすると掛け面が大きくなるのは驚きです。

中島:仕上げ馬の長さについても様々な意見がありました。
もっと長い方がいいという声が多かったですね。
最終的に耐久性と利便性の兼ね合いから丁度良い長さを割り出しました。

林:スラックスやスカートなどを通せるように足の位置が工夫されているのも面白いですね。
私はスラックスにアイロンを掛けることが多いのですが、一番苦労するのは又上の部分。
ここをアイロン台にはかせるような形でアイロン掛けできるというのは非常にありがたいです。

中島:スラックスのアイロン掛けに関しても寝かせて片面一回で掛けられるサイズになっています。様々なスラックスを集めて適当なサイズを割り出したため、一般的なアイロン台のサイズより大きくなっています。

大前:掛ける衣類を細かく動かすというのは慣れないと非常に手間取ります。
一度で整えて一気に掛けるというのが時短の理想ですね。 スラックスは表と裏が一体なので、しっかり整えて掛けないと裏返したら変なシワが…なんてこともありますよね。

林:裏面を気にして整える時間が掛かる分、回数が減れば時間短縮になりますね。
ストライプの柄も特徴的ですが、この柄には何か理由があるのでしょうか。

中島:とりあえずメインカラーをブルーにしようという事は決まっていました。
柄を決める際にストライプが少ないことに気付きました。
他社との差別化を考えたときに効果的だと考えました。

林:確かにアイロン台といえばグレーが一般的なイメージですよね。
ブルーストライプは部屋に置いたときの印象もお洒落ですね。男性の部屋にも女性の部屋にも合いそうです。

中島:アイロン台に関して言えば後発メーカーですので、インパクトも重要です。
今後は、さらに色・柄を増やしていきたいです。
やはり選ぶ楽しさは重要だと考えています。

トルソー型のアイロン台
トルソー(胴体を意味するイタリア語)を型取った人体型アイロン台
身頃
衣服の、そで・えり・おくみなどを除いた、体の前面・背面を覆う部分。
仕上げ馬
アイロン掛けの際、シャツの袖など、細かい箇所を仕上げるのに便利な道具です。
剣ボロ
袖先の切り込み部分に付けられた細長い布。剣の先ようにとがっていることから、こう呼ばれている。
アイロン台にセットできる
仕上げ馬を使用しないときは収納が可能。収納時は掛け面として使用できる。

中島: 驚いたのは、意外にも自分でアイロンを掛ける男性が多いということ。
男性にはこういう細かいこだわり満載のアイテムが好きな傾向がありますから、一瞬で気に入っていただけますね。
“普通より高い・長い・くびれがある”などの特徴から掛けやすさをすぐに分かってくれます。
また、一般的なアイロン台は高さが80cm前後ですが、本製品は最大85cm。高さ設定が可能な点も使いやすいと男性に喜ばれています。

大前:高さの話で言えば実はキッチンも昔は80cmが主流でしたが、今は85cmが主流に変わっています。作業する日本人の体型が変わってきているということですね。

中島:さらに無段階調整で、好きな高さで固定可能なので、男女問わず、自分にぴったりの高さを見つけることが出来ます。
また、安全性を高めるために高さ調整のロックが解除されても一定の高さで必ず止まるストッパーを搭載しました。ヨーロッパなどでは比較的見られる機能です。

林:たしかにアイロン掛けは少しの高さの違いで作業効率がかわりますね…

中島:掛け面は、ラス網が“フラット”であるという特徴があります。
クッション部分は様々な厚みを試してバランス調整を行い、よりフラットな掛け面を目指しました。
また、表面は滑りの良いアルミコートを採用しています。
耐熱性と保温力があるのが特徴です。
アイロンの反射熱を利用して上下から熱をあてることができ、より美しい仕上がりが期待できます。

ストッパー
垂直に垂れた金具がストッパーになり、高さ調整のロックが解除されても一定の高さで必ず止まる機能を搭載。
ラス網
アイロン台の天板に使用される金網。蒸気の透過を良くする狙いがある。

中島: 形態安定シャツの登場やクリーニング価格の低下などで、アイロンを購入する人が少なくなっている…なんて話を耳にします。

大前:“嫌いな家事ランキング”でアイロン掛けは常に上位だそうですよ。

林:鎌倉シャツは基本的に「家庭での洗濯とアイロン」をメインに考えています。
天然素材にこだわり、合成繊維を使うノンアイロンシャツの販売をしていないためです。
「着心地が良くてもメンテナンスがちょっと…」と感じているお客様もいるはずです。

今回のアイロン台導入は店舗での作業軽減と同時に、お客様にメンテナンスについてご提案できるチャンスと考えました。
鎌倉シャツでは購入後のメンテナンスについても様々な提案をして皆様のお力になりたい。過去には「シミ取りペン」や「洗濯洗剤」の提案も行って喜ばれました。

大前:アイロン掛けに悩みや嫌悪感がある方のアイロン掛けを我々のアイロン台で少しでも楽に出来れば幸いです。

中島:今後はサイズ展開も含め、様々なアイロン台を試作中ですので期待していてください。

3人:本日はありがとうございました。

シミ取りペン
ドイツ発のドクターベックマンブランドのシミ取りアイテムを鎌倉シャツ店頭でも販売している。
詳細はこちら>
洗濯洗剤
老舗クリーニング白洋舍がノウハウを活かして開発した洗剤等を鎌倉シャツオンラインショップで販売している。
詳細はこちら>
シャツのアイロン掛けはとても重要ですが、
「そんなに時間を掛けられない。」「どうしても時間が無い。」
というような忙しい日もあるはず。
そんな時に使える時短テクニックをご紹介します。
襟を掛ける
表側から、えりの縫い目を片方の手で引っ張りながら、えり先から中心に向かって掛けます。
カフスを掛ける
カフスは襟と同様に表側から、シワがよらないように、端から中央にむかってアイロンを掛けます。
袖を掛ける
下になる生地などにシワがよらないように伸ばした後、全体を掛けます。
身頃を掛ける
ボタンを留めた状態で、後ろ身頃にシワがよらないように注意して生地を伸ばし、一気に掛けます。
ジャケットを着用しても見える部分はしっかり掛けましょう。
それ以外の部分で時間を短縮するのがポイントです。