数ある「グラミー賞」の中で主要4部門と呼ばれるのが最優秀アルバム、同レコード、
同楽曲、同新人だが、わたしが気にするのは最優秀レコード賞だけだ。

1960年代初期まではわたし好みの曲が続けて受賞。
63年、トニー・ベネット「霧のサンフランシスコ」。ベネットは一躍スターになった。
以降もいい歌を数多く残し、年齢とともに渋さが加わり、いいジャズシンガーになった。

フランク・シナトラは「夜のストレンジャー」で67年に受賞。
わたしはこのシナトラより若い時の方が好き。歌い方が「粋」だった。

付き合えるのはこの辺りまで、この後のグラミー賞は趣味ではない。
唯一好きだったのはナット・コール、ナタリー・コールのデュオ「アンフォゲッタブル」だ。
ネルソン・リドルの編曲・伴奏もしゃれている、1991年。
わがグラミー賞はこの年でストップしたままだ。

(おわり)

grammy63-67-91