『追悼文大全』という追悼文ばかりを集めた本が三省堂から4月上旬に刊行される。

半年ほど前、三省堂から1通の手紙が届いた。
物書きの端くれではあるが、三省堂から連絡を受けることはないはずと、
目を通すと追悼文の使用願いだった。はて、そんなもの書いた覚えはないが・・・、
よくよく読めば共同通信の依頼を受け、石津謙介さんが亡くなった時に
コメントを渡したことを思い出した。2005年のことだ。

三省堂は共同通信の追悼文27年分(1989~2015年)を1冊にまとめた。
掲載追悼文約770編、筆者約460人というから膨大な量になる。
864ページのハードカバー。値段もいい、7400円(税別)もする。

460人の中の1人として選ばれたのはうれしいが、11年も前の文章。
しかも急な話で、締め切りは翌日の昼と、有無も言わせない。
TPOを中心に、着こなしに「文法」を持ち込んだ石津さんのエピソードをつづった。
いまとなっては冷や汗ものだ。

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出典:三省堂