和歌山県和歌山市の和田に、丸和ニット(株)の本社と工場は位置しています。
最寄駅は、竈山神社で有名な「竈山駅」。
昭和9年に創業し現在に至るまで、豊かな自然に囲まれ、独自のものづくりを続けています。

丸和ニット(株)との取り組みは、弊社会長、メンズ企画担当者が、東京事務所に訪れたことから始まりました。
これまで、メンズのアウターやトラウザーズに始まり、レディースのジャケットやパンツまで、
多くの商品を生み出しています。

工場に入ると、所狭しと編み機が並んでいます。
一見同じように見える機械も、よく見ると少しづつ違っています。
目新しい機械を見つけたら、とにかく手に入れ、改造するというほど、
時代の先に行き、独自のものを作ることが好きな会社です。
実際に動かしている機械は少数ですが、
現状動かしていないものもあわせれば300台は所有しているというから、驚きです。

丸和ニット(株)にしか作ることができない素材、“バランサーキュラー®”。
一言で表すならば、¨織物と編み物が融合した素材”です。
形態安定性と伸縮性を両立し、動きやすく、とにかく軽い着用感。
通常、編み物では考えられない、¨截ち切り可能”という特徴も兼ね備えています。

“バランサーキュラー®”は、偶然出会った中古の機械を改造することで生み出されました。
当初、北陸に同じ機械が20台程存在していたそうですが、所有していた工場はうまく使いこなせず、
最終的に丸和ニット(株)が所有している1台のみが残りました。
その後、機械メーカーと協力することで一から機械を作り上げることが可能になり、
現在では7台を所有するまでになっています。

しかし丸和ニット(株)も、最初からその機械を使いこなせたわけではなかったそうです。
出来上がる生地は汚く、生産性も悪い。
根気よく機械と向き合い、綿、ウールなど、様々な素材で試行錯誤し、
最終的には経糸に極細の“ナイロン糸”を採用することで、独特の軽さが生まれ、
今では丸和ニット(株)の主軸となる唯一無二の生地となりました。

>>バランサーキュラー®について詳しくはこちら

繊維業として生き残っていくために、
一切妥協せずに独自のものづくりを貫いてきた丸和ニット(株)。
今後も、新しいことに挑戦しながら、もう一度原点に返り、
本当の“メイドインジャパンのものづくり”を誇れるよう、
工場として力をつけることが必要だと語ってくださいました。

今季、鎌倉シャツでは、
“バランサーキュラー®”の良さを生かした、
メンズ・レディースそれぞれの商品を作製しました。

メンズトラウザーズは、ストレッチ感はもちろんのこと保温性にも優れ、
上品な落ち感があるため、ビジネススタイルにも問題なく取り入れることができます。
通常ニット素材のトラウザーズは、
着用していくうちに膝部分がぬけてしまったり、形が崩れてしまいがちですが、
バランサーキュラー®の特徴である“保形性”がその問題を解決。

レディースでは、千鳥チェック柄がアクセントとなる、テーラードジャケットを作製。
一見してニット素材と思えないほどの美しい落ち感が、
ベーシックなテーラードジャケットのデザインにぴたりとはまりました。
バランサーキュラー®だからこその軽さは、
一般的な秋冬のジャケットとは比べ物になりません。