国際オリンピック委員会(IOC)は7月31日、2024年大会招致をパリと争っていた米国ロサンゼルスと、28年五輪の開催で合意したと発表した。IOCが7月に承認した異例の2大会の同時選定案を受け、24年パリ、28年ロサンゼルスでの開催が確実になった。

24年五輪招致では巨額の財政負担を嫌い、3都市が立候補を途中で取りやめた。招致熱の冷え込みに危機感を抱いたIOCは、7月の臨時総会で、パリとロサンゼルスとの合意を前提に、24年と28年大会の開催都市を同時に決めるという苦渋の案を承認していた。

オリンピックを開催するには巨額な財政負担が必要な現在、開催都市に立候補する国はなくなり、オリンピックは存亡の危機に陥るだろう。あまりにも商業化した現代オリンピックはいま、原点に戻りシンプルに「力」と「技」を競い合った第1回アテネ大会(1896年)を見習うべきだ。

(つづく)

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