ぼく盲導犬、よろしくね

vol.02 みんなの思いを胸に、いよいよ誕生

今回は盲導犬の誕生についてお話しします。

ぼくらのお父さんお母さんは日本盲導犬協会だけ
でなく、国内外の盲導犬育成団体に所属している
こともあるんだ。だから、盲導犬訓練士や協会の
職員は日々世界中の人々と情報交換をしているん
だよ。

お父さんやお母さんは健康であることはもちろん
だけど、盲導犬に向いている性格を持ち合わせて
います。それは、温厚で人と楽しんで作業ができる
こと。そして、ぼくたちって人を誘導するのに
ちょうど良い大きさで、見た目がもかわいいでしょ。
だから、日本ではラブラドール・レトリーバーが
一番多く盲導犬として活躍しているよ。
お母さんたちは、なんと一度に8頭近くの赤ちゃんを
産むんだよ。

ぼくらは生まれてから2ヵ月間、静岡県にある
富士宮の訓練センターで楽しく暮らします。
兄弟で遊び疲れたら、みんなで集まって昼寝も
いっぱいするよ。何頭いるか数えるのが大変な程、
重なり合って仲良く寝るよ。みんなでいると
温かいし安心するんだ。

訓練センターでは盲導犬になって社会に出た時の
ために色々なことを経験させてくれるんだ。
人と触れ合ったりいろいろなおもちゃで遊んだり。
これは、社会化訓練っていうんだ。例えば、
ぼくたちの部屋ではいろんな音がするんだよ。
部屋の中で雷の音がしたこともあったなぁ。
電車の音がしたことも。今思えば外は天気
だったし、おうちは山の中だったなぁ。
実は、小さな事に驚かないようにするために、
いろいろな音を聞かせていたんだって。
そのおかげで、今は急に音がしても雷が鳴っても、
びっくりして飛び上がったりしないよ!
お母さんもいつもそばにいて「大丈夫だよ」って
言ってくれるしね。
こうして、ぼくらは小さい頃から、2ヵ月間を
楽しく過ごし、人も犬も大好きになるんだ。

2ヵ月経つと、今度は1歳まで預かってくれる
パピーウォーカーというボランティアの家族の
一員として暮らすんだ。
今まで一緒だったお母さんや兄弟とはお別れだけど、
新しい家族の人たちがみんなで温かく迎えてくれたよ。
だから、パピーウォーカーの家についたら元気一杯!

さっ、次はパピーウォーカーとの楽しい暮らしを
レポートするよ。
じゃっ、またね~

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