Maker's shirt 鎌倉

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くろすとしゆきオフィシャルブログ

166:無地のネイビー・サッカー


2017年SS『あいびい・あーかいぶす』に加えたいモノがいまひとつある。

これもブラック・ウォッチ同様、ひと目で気に入った生地。わたしは昔から「まず素材ありき」。素材にひと目ぼれするところからすべてが始まる。これで何をつくろう…、考えるとワクワクする。

今回ほれたのは「シア・サッカー」。といっても並のサッカーとは違う。無地のネイビー・サッカーだ。普通サッカーというと、白とブルー、白とグレーといったストライプが多いが、こいつは無地。このテのサッカーは1960年代後半、VANで取り上げたことがある。が、ここしばらくお目に掛かっていなかったのでとても新鮮。

ごくシンプルなアイビー・ジャケットにした。ポケットをスリー・パッチにしたのは、胸ポケットにエンブレムを付けてもいいようにだ。白のショート・パンツとコーディネートすれば、海辺でのリゾート・パーティーにピッタリはまる。

くろすとしゆきの『あいびい・あーかいぶす』2017SS新作ヂャケットは、来週金曜、4月28日に登場予定です!お楽しみに!

165:100%リネンの「ブラック・ウォッチ」 


麻服というと白麻のスーツが頭に浮かぶ。戦前の日本男子は頑張って麻のスリーピースを着た。いくら麻が通気性に優れているといっても、真夏に三つ揃いでネクタイを締めていたのだから頭が下がる。しかもいまみたいに冷房などない時代、「気力」で暑さを吹き飛ばしていた。「心頭を滅却(めっきゃく)すれば火もまた涼し」などとうそぶき、「根性」で夏を過ごした。

それに比べれば21世紀のいまは根性で服を着る必要はなくなった。着て心地よいモノを誰に遠慮することなく身に付けられる。ところで麻のジャケットをつくった。もちろん3つボタン、上2つ掛け、センター・フックベント、例のモデル。100%リネンの「ブラック・ウォッチ」という伝統的チェックが手に入ったので、自分用のほかにほんの少し仕立ててもらった。白い貝ボタンが粋なサマー・ジャケットを、2017年SS「あいびい・あーかいぶす」として加えることにした。

(つづく)

164:NATURAL FIBER「麻」に注目!


オーガニックが注目され、天然繊維が再認識されている、喜ばしい傾向。わたしは昔からMAN-MADE FIBER嫌いで、NATURAL FIBER推進派の1人だ。

今年の夏は「麻」に注目! 麻は古くて新しい天然素材。着て涼しく使って丈夫。日本のような高温多湿の気候には打ってつけ。古くから麻は夏向けの和服をはじめ、座布団などに使われ親しまれてきた。そうそう、蚊帳も麻だった。

明治維新以降、洋装にも取り入れられ、スーツ、シャツ、ハンカチーフなどに活用された。興味深いのは、戦前、紳士靴の素材として用いられていたこと。「リンネル」といって、白麻製キャンバスをアッパーに使った盛夏用オックスフォードがあった。デザインはストレートチップ。

なんでそんな古いことを知っていたかというと、父が履いていたから。わたしは手入れ係で、毎日磨いた。父は2足持っていて、毎朝、きれいな方を履いて行くのだった。

(つづく)

163:4月6日発売の「MEN’S PRECIOUS」


4月6日発売の男性誌「MEN’S PRECIOUS」(小学館)春号に、「くろすとしゆき82才“人生の着心地”」というページがある。写真と文でわたしのアイビー人生を探ろうという企画。

この話をいただいた時、一旦はお断りした。というのは「PRECIOUS(凝り性)」の言葉通りに、こだわる男のための豪華本で、わたしが出るような本ではないと判断したからだ。だが、100円ショップ愛好者のわたしでもOKとおっしゃるので、恐る恐る出させていただいた。

出来映えは見ていただくとして、興味深いのは1960年代のVANやKENTのジャケットや、そのころ愛用していた「MADE IN USA」のスーツケースなどが載っているページ。いま見ても古くないどころかカッコいい、あのころのアメリカ製品は優れていた。また、100円ショップで購入した腕時計やネクタイなどもご愛嬌。写真ではとても100円には見えない。


© Shogakukan Inc.

162:ギンガムのボタンダウン


それは1957年のことだ。一大決心をしてギンガム・チェックを2ヤール(ヤード=約0.9メートル)買った、シャツをつくるためだ。

長沢セツ・スタイル画教室へ通い始め、兄弟子の穂積和夫さんに出会う。彼はすでに「アイビー」を知っていた。色々話をするうちに、「アイビーのシャツはボタンダウンらしい」と教えられた。当時、東京都内のどこを探してもボタンダウンなど売っていなかった。よし、生地を買ってシャツ店で仕立ててもらおう、アイデアは良かった。

黒と白のギンガム・チェックは小柄を選び、家の近くにある「Yシャツ御仕立」の店に持ち込み「ボタンダウン」を依頼した。シャツ店のおやじは分かった顔をして引き受けた。

結果は口にしたくない。襟の先に小さなボタンが付いただけのシャツだった。何も知らないで、得意になって着て回った。

わが恥ずかしのギンガム・チェックの思い出である。

(おわり)

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