Maker's shirt 鎌倉

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くろすとしゆきオフィシャルブログ

291:OUT派とIN派


シャツの裾はズボンの中へしまわなければいけない、と教え込まれてきた30年間は一体なんだったのだ。頭の中は混乱した。

ホンモノのアイビー・リーガーはボタンダウン・シャツの裾をズボンの外へ出して着ている。それも1人や2人ではない。実は、最初に見た時は、本場にもだらしのない学生はいるのだと思ったが、次々現れると考えを変えざるをえない。

その後、各校を回って分かったのは、学校によっても違うこと。「TAKE IVY」見ればわかるが「OUT」ばかりではない、「IN」も結構いる。7:3くらいだろうか。

アメリカで洗脳されて帰国したが、わたしは裾出しのまねはできなかった。1960年代、日本にはいなかったが、平成時代、シャツの裾は出すのが多数派となった。

夏場の暑い時、シャツの裾を出すとたしかに涼しい。だが、頭が固いせいかいまだに抵抗がある。ちなみにパジャマの裾もIN。

(おわり)

290:シャツの裾


「平成の困ったファッション」その3。

「令和」の時代になって思うこと。平成はファッション業界にとって、いいニュースなどひとつもなかった。困ったことばかり。忘れないうちに書き残しておく。

「フェイク・ボタンダウン」「サイドファスナー付きシューズ」に次いで書いておきたいのは「シャツの裾」。

シャツと名の付く衣服――ドレス・シャツ、スポーツ・シャツ、ポロ・シャツなど――(アロハ・シャツを除く)――は、昭和はズボンの中に押し込ま「ねばならぬ」モノだった。

子どものころ、動き回ってシャツの裾が半ズボンからはみ出ていると、母にしかられた。「だらしがない。ズボンの中へしまいなさい」と。

シャツの裾は外へ出すものではない、と教えられていたのに、疑問が生じたのは31才の初夏。「TAKE IVY」の取材で「YALE大」を訪れた1965年のことだ。

(つづく)

289:一世紀前、日傘男子は羨望の的


「男性日傘も生活の一部になる日がきっとくる」と、「男も日傘をさそう会」会長は熱く語る。が、一世紀前の東京で日傘はぜいたく品だった。

大正から戦前の昭和にかけて、日傘男子は恥ずかしいどころか、周囲から一目置かれる存在、さしている男性は自慢だった。

日傘は、高額所得者のステータスシンボルで、現代とは天と地ほどの差があった。当時、日傘は一種類、「絹紬(けんちゅう)」と呼ばれた絹織物製で、色は表がベージュ、裏がグリーンと決まっていた。高価な品だった、決して庶民の持ち物ではなく「旦那衆」という一部階級の独占品だった。

古典落語「船徳」に登場する「コーモリ傘の旦那」がそれ。真夏に浅草へ遊びに行くのに涼しいからといって、桟橋(台東区)から舟をチャーターして隅田川を行くのだから、どれ程お金がかかるのだろう。

日傘男子は羨望の目で見られた良き時代があったのだ。

(おわり)




288:男も日傘をさそう会


毎年のことだが、暑さが続くと決まって話題に上がるのが「日傘男子」。

暑さや紫外線を防ぐアイテムとして注目を集める日傘。日傘をさした場合、頭のてっぺんで94%、顔で79%の紫外線を防ぐことができたとのデータもある。にもかかわらず現在使っているのは主に女性。環境省によると、女性の7割が日傘を使うのに対し、男性は1割程度にとどまるという。

なぜ男性は日傘を使いたがらないのだろう。「男性が日傘をさすのは恥ずかしくない。カッコいい――」。20年前、インターネット上で「男も日傘をさそう会」を立ち上げた男性がいる。1896年に大阪市で創業した老舗傘店の4代目。

「(日傘は)影を持ち歩く感覚。一度さしたら心地良さがわかる。ネットが珍しい時代から、なくてはならないものになったように、男性日傘も生活の一部になる日がきっとくると信じています」と熱く語る4代目だが……。

(つづく)



出典:株式会社カタログハウス
くろす氏も表紙に登場した2015年の『通販生活 夏号』にも「日傘男子」の特集がありました。

287:ディープ・オリーブのジャケット


いくら気に入ったコーデュロイでも、幻で終わっては意味がない。

「アイビー・アーカイブス」今年の秋冬用として取り上げた中コールはイタリア生まれ。「DUCA VISCONTI社」製。なにより色の美しさにひと目ぼれ。秋の森に溶けこむような深いグリーン。わたしはこの愛すべきコーデュロイの色に「ディープ・オリーブ」と命名した。

1インチ(約2.5センチ)に5WALEのディープ・オリーブでジャケットを仕立てた。スタイルはお約束、オーセンティック・アイビー・リーグ・モデル。3つボタン上2つ掛けのモデルではボタンが意外に目立つ。あれこれ迷ったが、1960年代風、革のバスケット・ボタンに決めた。

さて、このジャケットを着てどこへ行く? あまりおしゃれっぽく決めないで、もう何年も着続けているのサ、といった「さりげない」コーディネートがよろしいかと……。

(おわり)




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