「脱和入米」を目標にライフスタイル、特に衣食住の食に関しては徹底したつもり。そのひとつが正月の食卓におせちがないこと。ところが「雑煮」となると話は別。

和食嫌いのはずなのに、こと雑煮となるとこれは外せない。子どものころからの餅好きで、特に雑煮には目がない。

雑煮は家ごとに味から具材まで違うといわれている。わが家の雑煮の餅は切り餅でこげ目が付く程度に焼く。昔は火鉢、いまはトースター。汁はすまし汁、鳥がらスープ。具は小松菜となると。これだけ……。

江戸風というのか東京式シンプルな雑煮だ。子どものころから慣れ親しんでいるので、これ以外は受け付けない。ところが、結婚を機に奥方のレシピに従わなければならないのが一般的。幸いカミさんの家の雑煮はほぼ同じ、おかげさまで離婚することもなく、今年の正月もシンプル、かつオーガニックな雑煮を祝うことができたという訳。めでたし、めでたし。

(おわり)