「ワシントン・ハイツ」で見るアメリカの子どもたちの、何と生き生きとして明るいことか。比べてわが子ども時代は暗かった。

代々木を通るたびに日米の文化、経済格差の大きさを見せつけられていた。

そのころのアメリカの子どもたちの服装のカッコよさといったら…。いま思えば「シアーズ」などの商品だったのだろう。横縞のTシャツ(当時、Tシャツというコトバを知らない。丸首シャツだった)か、キャラクターがプリントされたTシャツ。下は見たことがない藍色の細身の長ズボン。なぜか裾を折り返してはいていた。折り返し部分は白かったのが印象に残る。彼らに共通する着方は、シャツの裾をズボンの中に入れることだった。

これが生まれて初めて目にした「ジーンズ」だ。もちろんジーンズなんてコトバも知らない。ただカッコいい子ども用ズボンの一種と思い込み、長い間ジーンズは子ども服だと思い込んでいた。

(おわり)

Former U.S.Army house Tokyo
出典:Wikipedia