「オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブ」で見初めた「ドッグウッド」をわが家に植えたいと思い、帰国後手配した。「アメリカ・ハナミズキ」が和名で、人気上昇中の花木だった。40年も前のことだ。

ハナミズキを調べてみると、この花木にも不幸な時代があったことを知る。そもそもこの花木は、アメリカからサクラの返礼として贈られたものだった。時の東京市長・尾崎行雄(1858~1954年)の元に贈られた北米産アメリカ・ハナミズキは、市内に限らず各地に移植され、花の美しさからファンも増えつつあった。ところが、先の太平洋戦争中、敵国の花を植えるとはけしからんと、軍部から目をつけられ、すべて伐採させられた。アメリカと名がついていただけの理由でだ。戦争とは、バカげたことをする。

で、わが家のハナミズキだが、夏の間、水を切らすことはなかったが、春先に多量の水を必要とするとは知らず、枯らしてしまった。

(おわり)

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